210702

ぬるくてぼんやりした一日だった。退屈だったし頭が働かなかった。懐かしい方法で積分した以外には頭を使わなかった。しりとりさえ満足にできなかった。言葉はたどたどしく、伝えたいことを伝えられず、伝えるべきでないことを伝えていた。

一日中雨だった。今も雨だ。

屋外での実習で雨に半日濡れてからというものの雨に濡れることをそれほど恐れずに済むようになった。頭部が濡れると容姿が著しく劣ってしまうのではないかと考えていたが大して変わらないものである。

馴れ合うために大学に行った。馴れ合うことはできなかった。ただ人が集まれば馴れ合えるわけではない。私はさまざまなゲームをプレイしなければならなくなった。ゲームに勝つための回路は錆びきっていて、無理やり動かそうとして軋む音が聞こえてくるかのようだった。競争から逃げた十代を思い出す。私は競争から逃げた結果社会からも遠ざかった。社会に戻るとは競争に放り込まれるということでもある。競争から逃げた結果何をしていたか?自らを傷つけ、傷を癒すために毒を食らっていた。

大学の中には何かあるのではないか、他人の中には何かあるのではないか。物心ついてから素朴にそう信じてきたのが、終わりを迎えようとしている。また新たに代わりを信じ始めるのだろうか。それともあるいは。

相手の発言が自分の中に堆積されない会話の、雲を掴むような感覚。足のつかない水辺に辿り着いてしまったときの焦り。